仕事より大切なもの
私は不妊治療中に仕事を休職し、最終的に復帰することなく退職に至りました。
なかなか結果の出ない不妊治療にストレスを感じて心身のバランスを崩し、たとえ復職しても治療との両立が想像できなかったため、仕事を辞める決断をしました。
通院していると「ではまた明日か明後日に来てもらえますか」と唐突に受診のスケジュールが入るため、仕事をしながらだととても両立が大変ですよね。
幸いにも、当時の私の直属の上司は不妊治療に理解を示してくれ、急な休みにも快く承諾してくれていたのですが、周りからはあまり良く思われていませんでした。部署内全員に事情を話していたわけではなかったため「あの人なんであんなに頻繁に休んでるの?」「そんなに休んでいいなら私も…」という、同僚や後輩からの声も聞こえてくるようになり、とてもショックでした。
さらに仕事が多忙を極め、仕事できる日は常に遅い時間まで残業をし、その合間をぬって通院をするというしんどい日々が続きました。
そして、なかなか治療の結果が出ないことも大きなストレスとなり、体調を崩す日が増えました。
具体的には、不眠・物忘れ・焦燥感・職場で急に涙が出て止まらない、などです。さすがにおかしいと感じて心療内科を受診し、自律神経失調症という診断と休職した方がいいという勧告を受けました。
仕事自体はやりがいを感じていたし治療費を稼がなければと思っていたので、休まずに続けたい気持ちは大きかったですが、自分の身体を優先させることを決めました。
心療内科の先生に言われたことが、その決断の後押しになりました。
「不妊治療は、身体の中で自分とは異なるもう1人の命を育てていくということ。あなた自身が健康でないと妊娠どころの話じゃないからね。まずは自律神経失調症を改善していくことを最優先に考えましょう」という言葉でハッとさせられました。
仕事もお金も、後からどうにでもできる。
でも年齢は老いていくことを止めることはできないから、自分の健康、不妊治療を後回しにはできない!と思い、仕事から離れることを決めました。
仕事を続けられない悔しさはもちろんありましたが、仕事を離れて健康的な生活を取り戻したことで体調も少しずつ改善していきました。
そして退職から1年後、初めて妊娠判定で陽性判定をもらうことができました。
今になって思えば、体調を崩さずに仕事と不妊治療をうまく両立できる方法もあったのではと感じることもあります。
不妊治療をする、イコール仕事を辞める、ではけっしてないと思います。
でも、仕事を辞めたことは私にとっての正解だったんだと思います。
不妊治療との向き合い方は、体力も、職場環境も、気持ちの余裕も、みんな違うから、「これが正解」という答えはないと思っています。
仕事を続けながら治療に臨んでいる方も、私のように仕事から離れることを選んだ方も、どちらの選択も間違いじゃない。大切なのは、自分自身の身体と気持ちに正直に向き合って、“自分だけの正解”を見つけること。
これを読んでくださってるあなたの選択を、どうか自分で認めてあげてほしいです。
● このコラムを書いた人 ●
ぱや
兵庫県出身、大阪府在住。
現在、不妊治療や妊産婦乳幼児に携わる職場にて勤務中。
お仕事のかたわら、
マルシェ・イベントのスタッフやピアサポーター活動もしています。
いろんなマルシェにお出かけして、
可愛いアクセサリーや雑貨を見つけるのが大好きです!
インスタグラム:https://www.instagram.com/panoramagic.yard_paya/
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